月夜に舞う桜華
理不尽だ。
銀のメッシュ男は、あたしを睨みながら何故か中に入ってきた。
「…………」
無言。
(まぢ、意味不明………)
はぁ、とため息をつきながらあたしはドアを閉めた。
中に目を向ければまるで我が物のようにでんっと居座っている。
まぢで何。
「一体何の用?貴方の睨まれる理由なんてないんだけど?」
「………昨日の質問に答えてねぇだろ」
やっと口を開いたかと思えば、スッゴクくだらないことを言ったような気がするのはあたしだけ?
「はぁ?」
「俺を無視するなんて良い度胸だな」
(あー……こいつ自己中)
やれやれと肩をすくめた。
「別に無視じゃなくて、答える必要がなかったんだよ」