月夜に舞う桜華
そんなことを思い始めたある日。
ふらふらと街を歩いていた俺の耳に会話が入ってくる。
『おい、聞いたか?』
『何だよ?』
『皇蘭の奴が女にやられたみたいだぞ』
『!』
ピタリと足を止めて会話に聞き入る。
『へぇ……女か』
『んなに強いのか』
『何でもあの皇蘭の総長に"桜姫が潰しに行くって"言ったらしい』
『!!』
"桜姫"
その言葉は、俺が求め続けていた、手がかり。
『――――っおい、今の話、詳しく聞かせてくれないか……?!』
俺は、男達に詰め寄る。
男達は、驚きながらも自分が聞いたことを全て話してくれた。
(桜姫………)
桜姫に繋がる道に微かに光が差し込んだ気がした。