月夜に舞う桜華



その目には、軽蔑の色が見られる。


「お前の、仲間だろ?」


――――仲間?


『総長っ』

『やっぱ強いっすね』

『惚れました総長!』

『桜姫っ』





『―――――――死んでよ、桜姫』



「――――仲間?」


ハッと自嘲する。


仲間、仲間、なかま………


「仲間なんてあたしにはいない」


仲間だと思っていたのはあたしだけだった。


だから、あいつはあたしに刃を向けた。


「あたしには関係ない。皇蘭がどうなっていようが知ったことじゃない」

「っお前、」

「殴るか?女嫌い」

「っ」


赤髪は、膝の上で握り拳をしながら震わせている。
あたしを殴りたくて仕方がないらしい。


「ですが、」

「お前はなんだ?今の皇蘭を止めてほしいのか?」


< 43 / 310 >

この作品をシェア

pagetop