月夜に舞う桜華
茶髪は、グッと言葉を詰まらせる。
「潰したいなら勝手に潰せば良い。皇蘭の総長、桜姫は既に死んだ」
あたしは、一気に吐き捨てると、今あたしの手を捕らえている朔夜の手を剥がしにかかる。
一刻も早くここから出ていきたかった。
ここは駄目だ、と訴えてくる。
この雰囲気は、あたしが一番知っている。
(っ外れない!!)
なんなのこの力?!
朔夜の手と格闘しているあたしは何だか滑稽だ。
すると、突然朔夜が立ち上がると、グイッと腕を引っ張られた。
そのまま、引き摺られるように別の場所に連れていかれる
外へと繋がるドアとは別の方に。
「ちょ、離せ!あたしは帰るんだ!」
「…………」
「聞け!」
しかし、朔夜はあたしの言葉に耳を貸さず、別のドアを開けた。