月夜に舞う桜華
ニタリと笑う赤髪。
目の下に泣き黒子があるのが特徴だ。
「あれ?皆さんお集まりですね?」
ざりっと砂を擦りながら、意外そうな声。
「真面目な副総長じゃん」
「晶、昨日ぶりー」
「彰真、私は至って普通のことだと思ってますけど、雷杜は今日も元気ですね」
ニタリと笑う彰真に晶はため息をつく。そして晶は、俺を見ると、眼鏡の奥に光る目を細めた。
「朔夜、一週間ぶりですね?」
嫌味ったらしく聞こえるそれに、俺は、眉を寄せ歩き出す。
その後ろを当たり前のようについてくる三人。
「わっ雅龍総長っ」
「朔夜さんっ」
三人以外の奴等は俺を見ると慌てて道をあけ頭を下げてくる。
ある奴は敬意を、ある奴は妬みを、俺に向けられる感情は様々だ。