月夜に舞う桜華
他の奴等が何を思い、考えているかなんて俺にとってはどうでもいいことだ。
「総長ー今日は何処に行く予定ですか?」
「屋上」
「今日は天気もいいですしいいですね」
「お昼寝ー」
ただ、こいつ等がいてくれるだけで、俺は、それで良い。
屋上に続く階段を昇る。
ここは滅多なことがなければ誰も通ることはない。
雅龍のたまり場。
「今日は快晴だねー」
雷杜が鼻唄混じりに屋上を駆け回る。
「俺は、いつものとこー」
彰真は、軽い身のこなしで屋上階段の屋根に上っていく。
俺は、近くのフェンスに寄りかかるようにすわり、隣に晶が座る。
「………つまんなさそうですね」
「………そう見えるか?」
晶は、小さく笑う。