色×iro~素顔のままで~
いた。

けれど、そう答えると、ややこしいことになりそうな気は充分した。

「一ノ瀬くんてモテるんだよ~どうやって口説いたの!?」

口説いてないわっ。

木田さんは、あたしの前の席に座わり込んだ。

これは、簡単に逃がしてくれそうにない。

だからって、嘘で逃げ切れるとも思えない。

「実は...って言うほどでもないんだけど、あたし、一ノ瀬くんとは幼なじみなんだよ」

「え~っ。それ、おもしろくな~い。それだけじゃないでしょ~??」

「面白くなくて悪いけど、それだけなんだ」

「え~っ!!だってあんなにかっこいいじゃない。一緒にいて何とも思わないの?」


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