色×iro~素顔のままで~

スイートピーの隠し事


     ⭐
「スイ」

教室に突然入ってきた連に、腕をつかまれて、強引に引っ張り出された。

廊下に出て、教室から見えない位置へ移動すると、

「スイ、まず、この間はごめん。ちょっと調子に乗りすぎました」

連と最後に合ったのは、あたしが家までマラソンして帰った日だ。

結構走れるもんだって、自己満足で楽しくなってたから、

その直前に、連と喧嘩に近い状態だったことをすっかり忘れて今に至る、だ。

「その上で、だ。スイは、オレとイッセー、どっちを取る?」

何の事かわからないけど、その選択肢で、連をとることはあり得ないと思う。

それとも、

「まだからかう気?いい加減にしないともう、口きか...」

「...なんて、この際聞かないけど、今度の日曜、ミストラルのライブなんだ」

「え?えっ!!」

「・・・行きたいだろ?」

「行きたいっ!!...あ」


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