story【短編】
「紗奈。紗奈。宿題かして。」


「もう。先生来ちゃうから早くね!!」


隼人が毎度の事ながら、私の宿題をうつしていると、隣の席の香菜が


「二人って、同じ中学なの?」


「えっ?違うけど。なんで?」


「だって仲良いから。」


「別に普通だよ!!」

その時はそう言ったけど確かに仲良かったかもしれない。


隼人は教室ではほとんど女子とはしゃべらず、部活でも話をする女子は私と茜ぐらいだった。


私は隼人が、四人の時だけ心を開いてくれている気がして嬉しかった。


でも一年の終わりの頃。いつものように茜とごはんを食べていると、隼人が香奈など数人の女子と話しをしていた。


隼人に友達がいっぱいできるのはいい事だと思う。


でもあまりいい気分はしなかった。


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