story【短編】
この頃運動部の間でミサンガが流行っていた。


みんな自分で作ったり、誰かにもらったりしていろんな種類の物をつけていた。

「なぁ紗奈。ミサンガの作り方教えて。」


隼人が作り方を聞いてきた。


「ここを結んで、二回通してまた結んで……」


「無理!!分かんない!!」


隼人は早々作るのをあきらめてしまった。


「私が作ってあげようか?」


私は作るのが好きだったので、何気なく言うと


「まじ!?うん。作って!!」


隼人が子どもみたいに喜んだのが、なんだかとても可愛かった。


数日後。隼人に作ったミサンガをあげると、それを腕につけた。


でも、ミサンガに慣れていなかった隼人は、なんか気になると言って、数日すると外してしまった。

ある日部活を終え部室から出ると、隼人もちょうど男子部室から出る所だった。

駅まで一緒に帰った。


それからは帰りが同じになると一緒に帰った。


私は隼人と帰るのが結構気に入っていた。


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