story【短編】
ある日クラスの友達と三人で帰っていると


「隼人と香奈もあれだよね?」


「ねぇ。何のこと?」


二人が話しているので私が聞くと


「あの二人つき合ってるんだよ。」


「へぇ。そうなんだ。」


その時それ以上何も言えなかった。


あと一言でもしゃべったら二人に動揺していることがばれてしまうから。


とてもショックだった。


私は隼人の事が好きだったんだ。


今更気づいても遅かった。


電車で隼人と話していると


「でさぁ、かな。あっ!!ちげ紗奈。」


私は何もなかったように話を続けた。


香奈!?私は紗奈だよ……。


いつもは香奈の事を“加藤”って名字で呼んでいるのに、きっと本人の前では名前で呼んでるんだ。

普段学校では隼人と香奈は一緒にいることはなく一見付き合っているようには見えなかったけど、そう思った瞬間から、隼人にどう接したらよいか分からなくなってしまった。


二人で話しをする事は減り、私が自分から話しかけることはほとんど無くなってしまった。


茜は私の異変に気付いて、ケンカでもしたのか聞いてきたけど言えなかった。


茜もゆうも隼人に彼女ができたことを知らなかったか


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