あなたの瞳

新と優姫

「新君と……付き合うことになったの。」

体育祭の翌日、優姫が私と光に少し恥ずかしそうに顔を赤らめてそう報告してくれた。


新が優姫を好きになったこともわかっていたから、素直によかったと思った。

優姫が苦しんでいたのはよくわかってたから。
優姫は時々、私と新が話していると悲しそうな視線をこちらに向けていた。



新、私じゃなくて、優姫をみてあげて。
私は、新の気持ちを受け止められないから。
優姫の方が、きっと新に幸せをあげられるから………。



そう思っていたんだから。
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