平凡な男子高校生の非凡な恋。
「八坂 美穂です。担当は英語です。今年、大学を卒業して先生になったばかりなので緊張してます。よろしくお願いします。」
緊張しているとは思えない落ち着いた、低めのトーンの声だった。
この人に英語を教わりたいと強く思った。
全ての先生の紹介を終え、クラスの発表になっていた。
八坂先生が二年生の担任になるかどうか、ハラハラしながら見守る。
『……続いて、二年B組…八坂先生…C組は…』
二年B組。
もしも 万が一僕がそのクラスだったら…
別にどうなるってわけでもないけど 少しはドラマチックなこととかロマンスとかの存在を信じてみようと思った。