携帯小説の声
三日後・・・



寄留は

あれから

携帯小説を読まなくなった。


そのときメールが来た。

【携帯フルーツ速報!】

なんと、あの香の作品が蘇った!?

香が生前に書いていた小説が

このたび、ご両親の許可をいただき、

公開させてもらうことになりました!!




「え?あの香?」


俺は声のことなんて忘れて、


サイトへつなげた。


つながった瞬間


「アンタワナニヒッカカッタワネ

アンナノウソ

アレハワタシガダシタモノダカラ


アノサクヒンハゼッタイニコウカイサセナイ


ゼッタイニ」


このとき、寄留は思った。

こいつは悲しんでいるんじゃないかと。


「おい。お前誰だ?」

「エ?ワタシ

ワタシハカオリ」


「ま・・まさかあのかおり?」

「エェ・・・ワタシノトモダチニコロサレタ・・・

ダカラアンタタチをコロス」


それを言ったきりもう聞こえてこなくなった。
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