ぼろぼろ家出ねこ

-希咲side

「………」

でも―――…

話したって同情かけられるだけ。

「話さなきゃさ…
なにも変わんない。
1人で悩むのはもう終わり。」

ああ。
なんでそんな優しい言葉が
次々とでてくるんだろう。

「えっとね――…」

涼の言葉に
心動かされたあたしは
すべてを話した。

「ごめん。
泣かせるまでいってくれて。
ありがとな。」

感謝されるとは
思ってなかった。
驚きながら小さくうなずいた。

「そのお母さんは
どこにいるのかわかるの?」

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