日常がキケン!
真白と一緒にグラウンドの隅に行く。
体育倉庫の横にちっちゃな部室があって、いつもはそこで活動するらしい。
俺みたいなただの野次馬が入ってもいいのか躊躇したけど、真白が何も考えずにドアを開けたので入るしかなかった。
「って、誰もいないじゃん」
八畳位の部室には、会議用の机や学ラン、笛や旗が置いてあって意外と狭い。
その部室には人の気はなく、人が居た気配もなかった。
「一応いるんだけどね、来てくれないんだ。だから実質一人なんだ‥‥」
俯いて話してくれる真白が可哀相に思えた。
「そうなんだ‥‥」
きっと彼にとっては、誰か‥俺とかが入ってくれればそれだけでも嬉しいんだろうけど、俺には役に立つ自信もなかった。