切ない純愛崩れ
強い風に舞って、柔らかそうな髪の毛が根っこからさらわれる。
何人の男の子が触りたいと願ったか分からない価値ある結衣の髪の毛は優雅で女らしい。
何が楽しくて十一月に私たちは寒空の下、ランチタイムを堪能しているのか。
こういう不満も、結衣の可愛い様子を眺めていると解消される不思議。
「…………ど、しよ」
好きな男と真剣交際をして、来たるクリスマス。
なぜ“どうしよう”になるのか、私にはさっぱり分からなかった。
結衣の可愛さを前にしても、どういう訳か今の私は不満が溜まる一方だった。