心友。~友達の彼氏をスキになった。~

「この『貴方の恋が成就します』って方がええんとちゃうん?」


そう訊いた悟に、藍は顔を上げずに呟いた。


「別にええねん、成就せんでも…」



その姿が、悟には拗ねているように見えて可愛くなる。





ストンと藍の横にしゃがみ込むと、悟は淡いピンクの石を一つ一つ手に取り、吟味し出した。


「同じ石でも、形とか色味とか随分ちゃうねんな」




悟は氷砂糖を一個、光にかざす。



「一番綺麗なの選んだるから」




振り返り、真横の藍に笑い掛けると、瞬間彼女は耳まで赤く染めた。



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