心友。~友達の彼氏をスキになった。~

彼女が指差した先には、小さなパワーストーンが五種類ほど、それぞれ籐の籠に盛られて置かれてあり、籠には手書きで300円と書かれた値札と、各石についての説明書きが貼られていた。



「300円て…あのなぁ」


悟が抗議しようとしたときには、藍はもうその籠の前に張り付いて、それぞれの石についての効用を、真剣な表情で読み比べていた。



「悟、これが欲しい」


しゃがみ込んだままそう見上げた彼女が指差したのは、薄いピンク色をした氷砂糖のような石の籠で

『この世の全てから貴方を守ってくれます』

というコメントが添えられていた。


他には『お金が貯まります』とか『成績がぐんぐんUPします』なんてのがある。


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