心友。~友達の彼氏をスキになった。~
(どうしたん、内輪もめ?)
(沢渡ヤバない? ビョーキか、あいつ)
ハァハァと小刻みな息の合間に「いやいや」を繰り返す藍の異常な様子に、クラスメイト達の視線が注がれる。
「行こう、藍」
マリアとユキはそれでも両側から藍の体を支え、廊下に出た。
取り乱している藍は息も出来ずにパニック状態で、とても保健室までは行けそうもない。
階段にさしかかるところで、三人はペタンとへたり込んだ。