leicht bitter~bitter sweet続編 side 健一~
Ⅳ.Ein Ende von der Liebe ~恋の終わり~


 ――……どうやってアパートまで帰って来たんか覚えてない。

 ただ、翌朝目覚めた時には空の缶ビールが何本も転がってんのが見えた。

 記憶がない――あるのは目覚めと同時に襲って来た頭の鈍痛。まぎれもなく二日酔いの症状。

「……ッ痛って~……」

 いつもの習慣でテレビを点けたものの、音のリズムに合わせてガンガンと響く痛みに、速攻電源を切った。

「ぅあー……気持ちわりぃ……」

 再びぼすっ、と布団に横になった時に目の端でぼんやりと時計を眺める。

 9時25分。大学はすでに冬休み。あー……そいや休み中バイト入れてたっけ。9時25分か~…………くじにじゅうごふんッ!?

 寝ぼけてた頭が一瞬にして覚醒する。

「つか、今日早番やんけッ!!」

 早番は9時半出勤。つまりもうあと3分でバイト開始時間……完全に遅刻や――――ッ!!




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