しろとくろ。
あなた と わたし







待ち合わせのスーパーの前。

仕事から帰ってきた隼人(ハヤト)は
嬉しそうに右手を差し出した。


「なに?」

「これあげる」


握った手から見慣れた包み紙があらわれる。


「事務の大田さんに飴もらったから
 雪奈(ユキナ)にもあげるね」


そう言って笑う
にっこりとでも擬音がつきそうな笑顔が好き。


誰もこの顔を知らないんだ。


私だけのモノなんだ。


そう思うと凄く嬉しくて
私もつられて同じような笑顔になった。





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