恋愛中!!! ㊤巻
「オニ葉月。5人揃えば怖くない。」



「えと…」



「神様は、僕らの味方。大丈夫。」



「えっと…」



身を起こし、若干口元を引きつらせる俺の目の前には、ポケットからケータイを取り出し、なにやらブツブツと呟きながらポチポチとケータイを操作する海くん。



その隣では、海くんのケータイを覗き、呆れたような笑みを浮かべながらも、なんだか嬉しそうな芽依子ちゃん。



「えと…」



「送信、っと。」



「ん?」



ディスプレイを見つめながら、「よしよし。」と、突然満足げな笑みを浮かべた海くんは、ニンマリと満面の笑みを浮かべながらパッと俺を見た。



「えっと……ん?」



瞬間、震える俺のケータイ。



「あっ、やっちゃった。間違えてあっくんにまで送っちゃった。」



「ほんと先輩って…はぁ…」



「ちょっと芽依子サン!!溜め息とか、俺、傷ついちゃう!!」



目の前で繰り広げられる夫婦漫才はさて置き、パカッとケータイを開いた俺はメールボックスを開いた。



『★緊急★1時間後、生徒会室集合!!』



「は?」



意味が全くわからない。というか、わかりたくない。



さっきの海くんの言葉が俺の聞き間違いじゃなければ、これから俺の恋について“5人”で話し合うことになる。



俺の失恋話をネタに盛り上がるとか……マジ嫌すぎる。

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