恋愛中!!! ㊤巻
「えと、これって…」



もしかして…と僅かな希望を信じて、俺は海くんを見た。



「ん?見ての通り。今からみんなで話し合い。全員集合して作戦会議。」



「やっぱり?」



「うん。」



瞬間、本日最大の溜め息漏れた。



海くんの目、本気だ。



俺をネタにマジで緊急会議開く気だ。



オカン…いや、健太の奴、昨日の帰り際、「よっしゃぁぁ!!明日は久々の休みだぁー!!ってことで、俺は明日1日…いや、今晩から狩りに出る。一狩りしに行く。絶対邪魔すんなよ。」って言ってたし…俺、釘刺されちゃったし…これは俺の為の召集だし…。



……ヤベェ。俺、オカンに殺される。



「あの…海く」



「あっ、王子からだ!!」



「えと…」



「シゲちゃんだ!!」



「えと…」



「あっ、ケン…は、空…メール?あれ?ケンちゃん、間違えちゃったのかなぁ?ねぇ、芽依子サン?」



「あははっ…きっとそうですよ。」



「だよねっ!!」



「………」



意味が分かる俺にとっては、健太からの無言メールは恐怖そのもの。2人のように呑気に笑えない。



ヤベェ…。健太、マジキレてる。狩り邪魔されてマジキレてる。



「じゃ、俺らも行こっか。」



「そうですね。」



「………」



そして意気揚々と歩く2人の後ろ姿を見つめながら大きな溜め息をついた俺は、伝票片手にヨロヨロと立ち上がった…。



To be continued...

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