聖夜の奇跡
〜本編〜
……グスッ。
何で...何で...何で...
「何で…何でなんだよ…香恋…。どうして…どうして透夜なんだよ…どうして…。」
うぅ…。うぇ…。ゔ…。


〜♪
き……る……か…



あ……い…






ん…?
歌?何か聴こえる。
俺は音のする方へ行ってみた。






───────────
あの空の果てまで

あの海の底まで


あなたゆく…私をおいて

きこえてるでしょうか
私の詩を

あの遠いむこうで

───────────


それは歌と言うより音だった。
俺は出会った天使の歌声に…
まるで、現実世界に居ないようで...
心地よくて...
俺は彼女の虜になっていたんだ。


「お前…盗み聞きしてんなよ…。」

『俺は盗み聞きなんてしてない!こんな…海なんかで歌ってるから誰でも聞こえるだろ!?』


「冬の海なんかに誰も来ないだろ…普通。」


『う…うるさいなぁ!!別に季節なんて関係ないだろ!!きっ急に海が見たくなったんだよ!!』


「…。」


彼女は俺を細目で観るとスーツケースを持ってどっか行っちゃった。

…それにしてもすごいゴスロリだったな;
ここは秋葉原か!?みたいな…メイド服っぽかった…(〃.〃)

…そうだ。何で俺はここに来たか少々忘れかけてた…

くそっ…思い出したらまた涙が出てきた...
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