お兄ちゃんです。

「ごめん、遅くなった!!」

人を掻き分けて、チェコちゃんが走り寄ってきた。
手にはメガホンを持っている。

「ありがとう!!」

あたしとみちはメガホンを受けとった。
チェコちゃんがにかっと元気に笑った。

「応援、おっきい声で頼むね!!」
大太鼓の音が鳴り響く中、チェコちゃんの少し高い声が耳に入った。
返事の代わりにあたしたちは大きく頷いた。



ベンチから選手たちが一斉に飛び出した。
歓声がさらに大きくなる。
あたしも力の限り、メガホンをたたき声を張り上げた。
みちは飛びはねながら、叫んでいた。


ばらばらとそれぞれの位置に走っていく選手の中に、
瀬田くんの後ろ姿を見つけた。
背番号9を背負いながら、ライトへと走っていく。
その姿はやっぱりあたしからは遠く見えた。


< 82 / 82 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop