君を想うとⅢ~True love~


『だけど…ね。


コレは俺の勝手な独り言なんだけど、
オマエが誰を選んでも、
俺はオマエが幸せになってくれるならそれでいい…と思うんだ。


変だろ?
きっと高宮なら『そんなセリフ、桐谷慎らしくない』って笑うかもしれないね。




俺はね??
今まで、愛は奪うものだと思ってた。
そう…信じて疑わなかった。



欲しければ、自分の力で掴み取って、自分のものにするもの。
ソレが“愛”だと思ってた。


戦って勝ち取るもの、ソレが愛なんだと思ってた。



だけど最近思うんだ。



愛は…与え合うものなのかもしれない…、って。




高宮。俺はね?
オマエがいつもどんなときでも笑っていてくれるなら、それでいい。
オマエがいつも幸せで、心安らかでいてくれるなら、それでいい。



そう……、今なら想えるんだ…。』



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