その涙も俺のもの
「なんやこれ?」


差し出されたのは、可愛い袋。



「あとで開けて?」



…?


美優?声が震えてる…


もしかしてと思って顔を上げると、美優は必死に涙を堪えているみたいだった。



「ごめ…離れるのが寂しいのかな?じゃ、ばいばい!」



「ちょ、美優!!」



俺の声は扉の閉める音でかき消された…


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