運命の初恋愛
――次の日。


いつものように、時計の針が午後2時を回って

この日の就業時間終了。


「お疲れ様でしたぁ――」


いつもなら、気になる本を立ち読みしてから帰るけど、この日はさっさと店を出た。



仕事が終わって真っすぐ向かった先。



『市民病院』


駐車場に車を停めて中庭へ急ぐ。



――いた。


緑の芝生に囲まれた、白いベンチの上に腰掛けている、足長さん。


その姿を見つけた瞬間、きゅっと胸が熱くなるのを感じた。



「こ……こんにちは」


何年かぶりに高鳴る鼓動を抑えて挨拶。


「…………」


顔を上げた足長さんと視線がぶつかる。



――ドキン、――ドキン、――ドキンっ……。



この瞳の中に、吸い込まれてしまいそう。



無表情の足長さんに、私が告げた言葉。




「私っ……、手伝いたいんですっ、リハビリ。だからっ、これから毎日来ます!」




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