運命の初恋愛

~ジナ編③ 「良心」~

「(何?)」

ジュヨンが私の肩に手を置きながら聞いてきた。


私とハナさんとの会話が気になるの?

複雑な感情の私、ユ・ジナ。


「(ハンカチ、どうしようって)」

適当に答える。


「(ああ、別に今返してもらってもいいけど)」

微笑むジュヨン。


あ……まただ。
また、そんな優しい顔……。


嫌。
すごく、嫌――。


大切そうに、ハンカチを握りしめているハナさんも――。

全部、嫌――。


だって……。
だって、そのハンカチ――……。


ジュヨンにとって、とても大切な――…


ものすごく、大切なハンカチのはず――。


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