運命の初恋愛
私は、きゅっと唇をかんで、

「……ジュヨンが…………」

今もなお、そのハンカチを握りしめるハナさんに向かって言った。



「ジュヨンが、大切な物だから、今返してって」


――嘘をついた。


「これ、ジナさんが――?」

ハナさんは、その嘘を信じて、恐る恐る聞いてきた。



「……ええ」


――また、嘘をついた。



うつむき、表情が曇っていく、ハナさんを見て。


ああ、このコもジュヨンを好きなんだ、と確信した。



「……カムサハムニダ」

しょんぼりとハンカチを返すハナさん。



そして――。

「あの、私に言いたい事って……?」

私とジュヨンを交互に見ながら、そう問いかけた。



「(何て?)」

不思議そうに私を見るジュヨン。


「(あなたの言いたい事って、何ですか――って)」

そのままを伝えた。


だけど……。


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