不思議な話


自分の家ではなくて、とっさに


「うわぁぁ、何これ」


黒をベースにした鉄の塊のような部屋。

何インチと突っ込みたいほどの大きな液晶テレビ、いや、スクリーンっといった方がいいのだろうか。


聡は、周りを見渡してると、

「そう、驚かれましたか。
さて、そちらに有るのは、未来の聡さんを映し出してくれる映像です。
あ、用事が有りましたら連絡します」


ぶちっと電話を切られたと思った途端に、

ぷぅちっと何か付いた音が聞こえたら液晶画像が光りだして、森林の中から誰かが近づいて来る様子。


近づいて来る様子、背格好が見間違えれない聡自身。

目玉をキョロキョロ動かしたが聡だ。

「なぁ、20年の聡、俺は、5年の聡だ。
俺は、今だに、ちょい役しか貰えないんだ。
俳優なんか辞めて違う世界に行けよ」


俺が、5年後の聡は、俳優として、居てるのか。

ちょい役なんかでやりたくない。


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