俺はお前だけの王子さま
「はは、わりぃわりぃ」


ヒロキは腰からタオルを取ると
ザブンとお湯に入ってきた。


「…マジでうぜぇ」


そんな俺の隣で
ヒロキはのんきに伸びをした。


「てか俺さ~…」


「あ?」


「気付いてんだよね~」


「は?」


俺はヒロキを見る。



「ぶっちゃけお前も好きなんだろ?」



ヒロキの突然の質問に
俺は少し固まった。


「は…??」


「しらばっくれんなよ。分かってんだから。」


「………」


「春馬、俺なめてんのか?」


ヒロキは伏し目がちに俺を見つめた。



なめてねぇけど…

んなこと…

突然言われても…


「………」


言い返せない俺に
ヒロキは挑発するように首を傾げた。



「俺…別にお前とライバルになっても、お前なんかに負ける気しねぇんだけど?」



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