俺はお前だけの王子さま




パチンッ!!!



次の瞬間

私は目の前の相手に
平手打ちをかましていた。


鎮まりかえる脱衣場


「っ!!…なにすんのよ?!」


逆上する相手に
叩いた右手が震えた。


だけど…


「加奈子に酷いこと言わないで!」


私は泣いていた。



裏切られた傷で
自分から友だちと積極的に関わりを持てなくなった私。



だけど―…

やっと加奈子には
歩み寄れると思ったの。



加奈子まで私から取らないで…




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