俺はお前だけの王子さま
「え…?」


「ヒロキ…強引だから」


「あ、そうだね…」


「……………」



そしてまた黙ってしまう
王子くん。


なんだか気まずい空気になってしまった。



だっていきなりで…


心配…してくれてるの?


「い…嫌だったけど」


「うん」


「なんか…丸め込まれた感じで」


「…あぁ」


「ど、どうしよう?」


「………」



どうしよう、なんて…


なにを相談してるんだろう



自分で言った言葉に自分で戸惑う私。


そんな私を
王子くんはゆっくり見た。



吸い込まれそうな黒い瞳に
ドキドキしてしまう。



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