俺はお前だけの王子さま

しばらくそのまま放置しても
鳴りやまない着信


スルーしたかったが仕方ねぇ…


俺は通話ボタンを押した。


《お前無視ってんじゃね～よ》


「あぁ…わりいな」


《つか、聞かせろよ！》


テンション高めでしつこい
ヒロキ


「あ～…まぁとりあえず告ったけど。」


《おぉ～♪ってそれは当然だろ!!んで？》


「んで…？」


《だから～手ぇだした？》


「あぁ…そっち系か…」


さすがヒロキ

よだれ(^p^)だもんな。


俺はどこまで話すか迷いつつ
一応答えた。


つか、あんま教えたくねぇし…


「まぁ、少しな…」


《詳しく言えよ～》


「だから…キスとか」


《おぉっ、俺の演出のおかげだな？》


「…まぁ、そうだな。」


ヒロキが渡瀬を襲うシーンを
わざわざ拝ませてくれたおかげだな。