俺はお前だけの王子さま
「やっやめて…恥ずかしいよ」


俺から逃げるように体をよじる渡瀬


「なんで?」


「だって…汗…」


「構わねぇよ」


俺は照れる渡瀬の首筋に少し強引に唇をつけた。

渡瀬の柔らかいにおいがする。


「…やめ」

小さく抵抗する渡瀬を俺は畳に押し倒すと、そのまま渡瀬の唇をふさいだ。


「んっ…」


暑さとキスのせいで熱気が増す


渡瀬…


俺は渡瀬の両手首を頭の上で押さえると、


唇を渡瀬の首筋から胸元に移していった。


離したくない

渡瀬を離したくない。





そんな俺に


「っ…」

渡瀬が小さな声を出した。


「………」


渡瀬の声に俺が顔をあげると


渡瀬は恥ずかしそうにきゅっと目をつぶっていた。


だけどあの日のような嫌がる感じではない。


「渡瀬…」


「………」


俺の言葉に渡瀬がうっすら目をあけた。


「好きだよ」


俺の言葉に渡瀬は目をあけた。


目があうと俺は小さく微笑んだ。


渡瀬が好きだ


俺はもう一度渡瀬の胸元に唇を落とした。




< 342 / 558 >

この作品をシェア

pagetop