俺はお前だけの王子さま
「うん…だからゴメンて…」


私は申し訳なくてしゅんと肩を落とした。


「ははは、マジで?」


そんな私たちを見て水梨くんは笑いだした。


「馬鹿かお前…何で言わねぇんだよ」


王子くんは呆れた顔で私を見る。


「うぅ…だけど私も王子くんの誕生日知らないんだけど…?」


「あぁ?」


口答えすんのか?!って顔で私を見る王子くん。


「ははは、マジであり得ねぇしこの2人。」


水梨くんはますます笑う。


「俺の誕生日は…5月で終わってる。」


王子くんはぶっきらぼうに言った。


「あ、そうなんだ。」


「名前に春って付いてんだからそれくらい分かんだろ」


「そ、そんな無茶苦茶なぁ…」


眉を下げる私に王子くんは不機嫌オーラを出しながら言った。


「…悪いけど俺なんも用意してねぇよ?」


私は慌て両手をふる。


「うん!当たり前だよ。てかね誕生日とか言ったら王子くんにプレゼントをせがむみたいと思って…だから言えなかったの」


「はぁ?なんだそりゃ…」


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