俺はお前だけの王子さま

逢いたい

「え……?」


着信の文字に思わず声が出た。


だって王子くんから…


メールもなかなか来ない王子くんからの着信


電話なんてもう半年ぶりぐらいだった。


私は緊張で高鳴る胸を抑えつつ電話に出た。


「もも、もしもし?」


「―………」


「王子くん?」


「…ん――…」


電話の向こうから半分寝ぼけたような掠れた声がした。


懐かしくて大好きなその声。


「………っ」


切なくて嬉しくて…

胸が熱くなりドキドキした。


「王子くん…?寝てたの?」


「ん…あ―…まだこっち3時」


「そっか、ごめんね?変な時間にメールして」


「ん…いいよ」


電話越しで記憶よりも少し低い王子くんの声。


「あ―…んでヒロキの結婚式の日だけど」


「あ、うん。」


「多分…当日の最終便で帰る」


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