俺はお前だけの王子さま
そんな渡瀬を改めて俺も見る。


少し膨らんできたお腹と昔より大人びた優しい笑顔。


だけど結婚しても妊娠しても、俺の中で渡瀬はやっぱり渡瀬で…


高校の頃から想いは変わらない


「つーか…やっぱ渡瀬は渡瀬ってイメージが強い」


「ふふふ、私もやっぱり王子くんは王子くんだな~。どうしようね私たち」


楽しそうに笑う渡瀬。


「あ、じゃあさ、これからお互いに名字で呼んだら何か罰ゲームとかにしない?」


「はあ?罰ゲーム?」


「うん。シッペとかデコピンとか」


「…………」


シッペとかデコピンって…

小学生かよ。


だけど渡瀬が楽しそうにしているので俺はとりあえず了承してやった。


「てかね、王子愛子って漢字で書くとなんかおかしいよねぇ」


渡瀬は手のひらをなぞるように指で文字を書く。


「ほら。“子”ばっかりなんだよ」


離れていた期間が長いせいか、そんな馬鹿らしい発言さえ大切で愛しく感じる。


ようやく本当に一緒になれる。


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