俺はお前だけの王子さま
「渡瀬は過労で倒れる事を心配してるみたいで…」


普段無口な俺

説明とか…苦手だ。


うまく伝わっているかわからない…


だけど話が終わった時
渡瀬母は優しい目で俺を見た。


「そうだったの…教えて頂いて、ありがとうね。恥ずかしいんだけれど…全然知らなかったわ…」

「…………」


俺は握りしめていた封筒を渡瀬母に渡した。


いつか家政婦の山ちゃんに見せてもらった修学旅行の案内書。


封筒には
その他に13万が入っている。


「失礼かもしれないけど…金がないって聞いたんで。」


普段ほとんど
買い物もしない俺だけど


13万ぐらい普通に部屋にある。


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