キミといたくて ~YUI~
やっと、行きたい高校を決めることができた。
職員室を後にして、教室に戻ったあたしは、いちばんにその旨を、真由美に伝える。
「そっか。じゃあ、西高を受けるんだ?」
「うん。……ごめんね」
願書を買いに行くのもついてきてもらったのに、と謝ったら、真由美はイヤな顔をひとつもせず、謝らないで、と微笑む。
「本当に行きたいところへ行ったほうがいいと思うから」
「……うん。ありがとう、真由美」
本当に行きたいところ。そう言われて、あたしの瞳は自然と、奈美たちに向いた。