ずっとずっと大好きな人
そんな事を考えていたら、冷たい風が吹いてきた。



「はぁ」



いつもは練習をちょっと見て、すぐに帰るけど、今日は出待ちするつもりだったので、コートの中にパーカーまで着込んで防寒対策をして来た。

だけど、手袋を忘れてしまったので、かじかんだ手に温かい息を吐いて手を擦り合わせる。



私が練習場に来てるのに気が付くと、大地くんはきぃちゃんに話してしまう。

別にちゃんと勉強もしてるから怒られはしないと思うけど、一応受験生だからなんとなく自粛しないとお小言がありそうで、大地くんにはバレないようにパーカーのフードを被った。



意外に細かい事に気が付く大地くんは、私が持っている服なんかも覚えててくれたりして、服装でもバレたりするけど、今日は買ったばかりのパーカーだから気付かれない筈。


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