ね、先生。
「ハイどうぞ~。熱いからね、気をつけてね!」

「はぃ。ありがとう。」


悴んだ手で甘酒を受け取り、まだ人気の少ない神社の端に先生と移動する。


甘酒はモコモコと湯気をたてて、甘い香りを放っていた。


「フゥ~~~・・・」


息を吹きかけてから、一口 口へ運ぶ。


「・・・甘いけど、うまいなぁ。温まる。」

「うん。」


また一口、口へと運んでると、


「今日のコート可愛いね。似合ってる。」

「ありがとー。
 クリスマス前に、お母さんに買ってもらったの。」

「ちょっと大人っぽいけど、すごく似合ってる。」

「・・・。」


先生がキモチまで温めてくれる。


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