小話の寄せ集め
「何やってんだよ成田翡翠…!」
そんな成田に話しかける勇気のある人間が居る訳!?
救世主!とばかりに振り向いた俺の後ろには。
「あぁ?なんだっつーんだよ。文句あっか、羽根田晴空!」
違った。救世主じゃなかった。救世主に失礼だった。
むしろ火に油だった(遠い目)
「何だって野蛮な成田がヒンを脅してんだよ」
負けずに睨む羽根田さん。
「別にいいんだよオレは。シズクを抱き締めていい、唯一の男、だからな」
ニヤリと笑う成田翡翠。
「!、お前、ヒンの名前……」
「はん!名前で呼んですらいねぇお前とはレベルがちげぇんだよ。さっさと消えろ」
こえーこえーこえー……俺を間に挟むの止めません?
「わ、このケーキすっごく美味しい!
チョコがすごーくうまっ!ばかうまっ」
幸せそうなヒン。君なら地獄でも仲良く幸せにやっていけるだろう。
「ほらほら!スイくんもセイカくんも座った座った!お行儀悪ーし。
ケーキ美味しいよーん」
今まではりつめていた空気が嘘のように消えた。黙って席につく二人。