ちいさなたからもの

2日目

2日目。



午前中は適当に街をぶらついた。



と言っても、田舎町だから、目立ったものはなかった。



昼食をとり、花畑へ。



自然の多い中を進む。



そして、目的地が見えた。



「わ-い」



桜は、花畑を見つけるなり、一目散に駆けていった。



俺と父さんは、桜においていかれる。



「やっぱ、お前男の子だろ」



「元気があるのはいいことだと思うぞ」



「というか、ありすぎだろ・・・」



ここまで来るのに、結構歩いた。



急な坂道なんかもあった。



体力に自信がないわけではなかったけど、さすがに少し休みたい気分だった。



「こんな遠いのに、なんで歩いて行くことにしたの?」



「ハイキングみたいでいいな、と思ってな」



付き合わされるほうはたまったもんじゃない。



まあ、悪い気はしないけど。



桜は、花畑を前におおはしゃぎだ。



それを見ていると、自然と笑みがこぼれる。



「どうした、にやにやして」



それを父さんに冷やかされる。



「・・・別に」



「・・・楽しいか?」



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