‐Ever Lasting‐
「おやおや、こんな夜更けに如何なされました?」

「だ、誰っ!?」

突然声をかけられたので私は思わず声をあげてしまった。


周りを見渡しても誰もいない。


「私に声をかけたのは誰?どこにいるの?」

今から死のうというのに何故か興味が湧く。



「ふふっ、可笑しな事を言う御方だ。あなたのすぐ横に居るではないですか。」





黒い闇を全身に纏ったそれが隣の窓枠に座っている。


「あなたなの?随分とこじんまりとした人間なんですね。」


「人間?ププッ、アハハ。本当にあなたは可笑しな事を言う御方だ。」



「私は猫です。あなた方から大層嫌われている黒猫ですよ。」

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