月影
「…意外と上手?」

下手な演技をしていたら、笑ってやろうと思っていたのに、思いのほか上手だったため、深幸はむぅ、と口を尖らせた。

「おかげさまで。次のクールでのドラマの仕事が決まった」

「マジ?」

驚いた顔をする深幸に、政宗は笑って、マジだよ、と答えた。

「どんなドラマ?」

聞くと、少し難しそうな顔をして政宗が答えた。

「確か…なんだ、今流行ってる漫画が原作のドラマだとか言っていたな。恋愛ものらしいが。確か…シークレットセブン、とかなんとか…」

「え、ほんとに⁉てかシークレットセブン、実写化するの!?それ、私持ってるよ⁉」

深幸は慌てて部屋に戻ると、シークレットセブンを手に取り、戻ってきた。

< 148 / 152 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop