月影
授業が終わり、帰る準備をしていると、芽衣が声をかけてきた。

「今から政宗様のとこ?」

聞かれて深幸は頷いた。

「うん。コウが迎えに来てくれることになってるから帰るね」

「お兄ちゃんはアイドル顔負けのイケメンモデルで、いとこは世界でも通用するトップクラスのモデル。はぁ、羨ましいなぁまったく」

深幸ばっかりずるい!と、文句を言う芽衣を無視して、私はニッと笑って、手をひらひらとふり、教室を後にした。
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