月影
「怜さん、ジョウさん、あっちでマネージャーが呼んでましたよ」

ふと、後ろから声がした。
振り返ると、そこにはコタロウの姿があった。

「いいよ、別に。俺達には用、ねーし」

面倒くさそうに言う怜に、コタロウは頭を振り、二人をじっと見て、視線をはずさない。

「呼んでます」

「…わかったよ」

有無を言わさぬといった風なコタロウの雰囲気に負けて、怜とジョウはその場を去っていった。
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